いつも くどくて、長くてすいません。
卵を使って、どうやってワクチンを作るのか書かれたサイトがありましたので引用させていただきます。
(引用開始)
鶏卵とインフルエンザワクチン
(中略)
3) ワクチン製造に使用される鶏卵
- ・ワクチン用の「種ウイルス」が決まると、各ワクチン製造メーカーは製造の準備に入ることになる。
- まず最初に、ニワトリの卵の手配をする。最終的に数百万人分のワクチンを作るには、各メーカーは毎日、百万個程度のニワトリの卵を使用するのである。
- 「ニワトリの卵」という表現は、科学的に言うと少々不正確で、正式には「発育鶏卵」と呼ぶ。
- 受精卵(有精卵)を37℃程度の孵卵機(ふらんき:たまごをふ化させるための装置)で保温すると、21日後にはヒヨコが生まれる。このヒヨコが生まれるまでの期間、すなわち、ヒヨコの体が作られつつある途中の状態、別な表現をすると孵化(ふか)するまでの発育途上の状態の卵を「発育鶏卵」と呼ぶ。
- ・「発育鶏卵」(有精卵)は、温めると21日間でヒヨコが生まれるが、10~12日齢(ひれい:人間では年齢を用いるが、鶏では日齢を用いている)のものをインフルエンザウイルスの増殖に用いる。
- この時期の発育鶏卵の中身を簡単に説明すると、外側に卵殻というカラがあり、そのカラのすぐ内側には太い血管が走り、更に卵殻膜という白い膜があり、この卵殻と卵殻膜で酸素交換を行っている。
- 卵黄と卵白を栄養分にして哺乳動物の胎児に相当する「鶏胚」(けいはい)が日ごとに大きくなりつつある。「鶏胚」は、羊膜(ようまく)という透明で薄い膜の中で羊水中に浮かんでいる。鶏胚が大きくなると、その中で血液をろ過した際に生じる「尿」(「将尿液」:しょうにょうえきと言う)がたくさん出るため、その「尿」を溜めておく將尿膜(しょうにょうまく)という大きな袋ができる。
- ・この將尿膜に囲まれた大きな袋を形成している細胞が「ウイルス増殖の場」となり、増殖したウイルスは將尿液に出てくる。
- 將尿液の量は、受精卵を保温してからの日数によって異なるが、12~14日齢位が最大でおおよそ15ml(ミリリットル)程採取できる。
- その後、段々と日数に反比例するように濃縮されて減少し、孵化する21日にはほとんどなくなる。
(4) ワクチン製造工程の概要- ・大量生産には有精卵(受精卵)を100万個単位で購入し、大型の孵卵機内で11日間ほど温める。
- その後、温めた鶏卵を暗室に移し、卵殻の外から光を当て「鶏胚」が元気に動いていることを確認し、卵殻の外側を消毒薬できれいに消毒する。
- そして、卵殻に注射針が通る程度の穴をあけ、そこから「將尿液」にインフルエンザウイルスを直接注入し、その穴をふさぎ、再度、孵卵機に戻し、3日ほど温め続ける。
- その間、鶏胚が元気であることを確認し、死んでいる卵は廃棄する。
- ・この後、ウイルス接種卵を冷蔵庫に一晩入れて、鶏胚の動きを弱めると同時に血管を細くさせる。
- 卵殻を消毒してから一部をハサミで切り取り、太い針をつけた注射器で將尿液を無菌的に採取する。
- 血液などの混入物を除いた後、数万G(ジー:重力の単位)という強力な遠心力を掛かけて、微細なウイルスを沈殿させる。(宇宙船を大気圏外に打ち出すロケットの推進力は数Gであるが、ウイルスを沈殿させるには、宇宙用ロケットの推進力の少なくとも1万倍以上の力を必要とする)
- ・沈殿して白いペースト状になったウイルスを無菌にした特殊な溶液に均等に浮遊させ、濃厚なウイルス液を作り、ホルマリンなどのウイルスを殺す薬剤を加えて数日間反応させて、ウイルスを完全に死滅させる。これでワクチンの原液ができあがる。
5) 安全性の確認と国家検定- ・次に安全性と有効性を確認する試験が行われる。
- その1つは、「無菌試験」で、生きているいかなるウイルスも細菌も存在しないことを1ヶ月ほどかけて検定する。
- 更に、ウサギに注射して発熱を起さないかの「発熱試験」を、モルモットに注射して体重の減少を引き起こさないかなどを確認する。
- 最後に、このウイルス液が実験動物に注射され、免疫抗体を充分に作ることを確認する。
- ・最後に、「自家検定」で、無菌であり、動物試験で無害なことを確認されたウイルス液のみを、人に注射したとき強い免疫を与えるようにウイルス濃度を特殊な方法を用いて調整する。
- これを小さなビンに無菌的に分注し、ビンを金具で巻き締めて最終サンプルの出来上がりとなる。
- その後、箱詰めされたワンロット数万本単位のワクチンは、厚生省の国立衛生研究所に送られて、そこで自家検定と同じ項目の厳しい「国家検定」が行われる。
- ・動物試験用のウサギの体温が上がっても、雑菌が混入していても、免疫を与える力が弱くても、国家検定は不合格となり廃棄される
- 合格したロットのみに対して、国家検定合格証書が1本つづ貼られて、ようやく医薬品としてのワクチンの出来上がりとなるのである。
(引用終わり)管理人も初めて読んだ時は、驚きましたが、かなりエグイ作り方です。卵の將尿液 とのことですが、さまざま検査、試験はするものの卵そのものの たんぱく質については、なんの記述もないですね。予防接種するときに、卵アレルギーの人は注意するように言われるのは、やはり、アレルギー、ショックを起こす可能性があるということなのでしょう。ゼラチンもアレルギーがあるそうです。(引用開始)日本ゼラチン工業組合平成21年02月25日ゼラチンアレルギー概説(中略)2.ゼラチンアレルギーについてかつて、ゼラチンは、人に対してアレルゲン性を示さない物質であると考えられてきました。しかし、1990年半ば、ワクチンに添加されたゼラチンに起因するアレルギー症例報告が、日本国内で相次ぎました。これは、ある特定期間の乳児への3種混合ワクチンの接種スケジュールに起因する日本特有の事情によることが調査でわかっています。1994年ゼラチンを含有するワクチン接種(おたふく風邪、麻疹)にともない、アナフィラキシー症状を示す患者が見つかり、ゼラチンに対するIgE抗体が見いだされたことから原因物質がゼラチンであることが判明しました。1993年以前にはゼラチン含有ワクチン接種によるショックはほとんど報告されておらず、さらにワクチン接種によるゼラチンアレルギーの発症が多く見られたのは日本に限られています。日本では1988年以前には3種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)を2歳児に接種していました。しかし、国内でこのワクチンの弱毒化に成功したため、1989年より接種を3ヶ月~24ヶ月齢に前倒ししてきました。すなわち、非常に若い乳児期に、ワクチン中のゼラチンによって感作された一部の幼児が、その後に受けた、麻疹、おたふく風邪のワクチン中のゼラチンによってアレルギー反応が引き起こされたと考えられています。阪口らの調査によると、1994~1996年にかけてゼラチンを含むワクチンの接種によりアレルギー反応を示した患者数は、接種者 百万人あたり麻疹ワクチンでは6.84例、風疹ワクチン7.31例、おたふく風邪ワクチン4.36例、水痘ワクチン10.3例という非常に少ない確率です。厚生省(当時)は、ゼラチンアレルギー対策として、1996年までに、3種混合ワクチンからゼラチンを除く措置を行なったため、その後、ゼラチン含有ワクチン接種による新たなアナフィラキシー症例は報告されていません(2003年4月時点)従来、ゼラチンアレルギー症例は、日本を含め、海外でも非常に稀でしたが、上記の特殊な事情からゼラチンアレルギー体質を持つ方が、日本国内ではある年齢層で存在するようになりました。そのような方々は、該当する年齢層で百万人当たり4~10名程度の比率で存在し、詳しい調査データは公表されていませんが、一説では患者数は約二百余名とも言われ、2009年現在では12~21歳になっておられることになります。もちろん、ゼラチンアレルギーの要因が、ゼラチン含有ワクチン接種に限定されるものではありませんが、ワクチンのゼラチンフリー対策後、ワクチン接種でゼラチンアレルギーが惹起された報告がないことから、それ以外の事情でゼラチンに感作されるケースは非常に少なく、今後も恐らく非常に少ないものと考えてよいと思います。ゼラチンの食物アレルギーとしての症例は数少ないという報告があります。平成17年の「即時型食物アレルギー全国モニタリング調査」(国立病院機構相模原病院臨床研究センター 海老澤元宏・今井孝成)によると、ゼラチンで即時型食物アレルギー(食後1時間以内にアレルギー症状が出て、医療機関を受診した)の症例を示した件数は、平成13, 14年度は、全3882度数中18度数(0.5%)、平成17年度は、全2295度数中 7度数(0.3%)と報告されています。また、アナフィラキシーショックを起こした重篤例は、平成13,14年で1件のみ、平成17年度では報告がありませんでした。これらの食物アレルギー症状とワクチン接種の関連は明らかではありませんが、いずれにしても、ゼラチンを含む食品の摂取によるアレルギー症例は、他の食物アレルギー症例と比較して、非常に数少なく、また重篤な症例は極めて稀であることが公的機関の調査で示されています。ゼラチンによる食物アレルギーの症例報告が少ない要因の一つとして、ゼラチンが消化によって低アレルゲン化することが、会員会社の(株)ニッピのHPで概説されています。日本ゼラチン工業組合ゼラチン医薬品水分量を増やし流動性を高めたゼラチンを用い、嚥下障害のある患者への水分補給などにも使用されている[1]。湿布薬にもゼラチンが用いられており、多用されている日本では特に使用率が伸びている。(引用終わり)また日本だけ、予防接種によるゼラチンアレルギーです。ゼラチンを取り除いたワクチンができるなら、どうして最初は 入っていたんでしょうか?ゼラチンというと、ゼリーなどお菓子を想像しますが、肉や魚のコラーゲンなど、多種多様なものに含まれていて、それとは気づかずにアレルギー反応を起こしているかもしれませんね。「2009年現在では12~21歳」で、200人前後だけとは思えません。消化作用で、大きなアレルギー反応は起きていないものの、何か調子が悪いといった原因不明の症状がある方がいるかもしれません。少なくとも、ある年齢でゼラチンを二度接種すれば、ゼラチンアレルギー患者が作れるという結果が、残ったわけです。ご覧いただいたインフルエンザワクチンの鶏卵以外にも、さまざまな培地http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%B9%E5%9C%B0 で作られており、その影響は、どうなのか?と、考えてしまいます。(続く) - その1つは、「無菌試験」で、生きているいかなるウイルスも細菌も存在しないことを1ヶ月ほどかけて検定する。